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日本の食文化を未来へ繋ぐ焼鳥工場【有限会社デアイ商会 代表取締役 出合 智貴氏】

【インタビュアー 採用定着士 野田 亨】

特集: 有限会社デアイ商会の創業と経営者の軌跡

今回は、大阪府堺市で、食肉加工業務を展開するデアイ商会の出合社長にインタビューしました。
出合社長は学校を卒業後、医療機器製造業や砥石ブラインダー製造業で経験をし、27歳で家業に加わることを決め、家族経営を継承し、有限会社デアイ商会に入社をされます。

この有限会社デアイ商会は、出合社長の父が創業した会社です。
元々は、全農チキンの堺工場(現場所)で働いておられたそうで、その後、全農チキン堺工場がこの場を任せたいということで、一緒に加工をしていた下請け会社(当時の父が働いていた会社)が引き継ぐことになります。
しかし、その会社の社長との意見が合わずに退職し独立をされたそうです。

最初独立後は、自宅の1Fで食品加工場をつくり、食肉の加工食品を製造するビジネスをスタートさせます。
この自宅加工場の運営は母親に任せて、父は、趣味でもあったプラモデルとゲームの店を岸和田の商店街に開業しました。
この事業も時代と地元コミュニティに受け入れられ、親しまれる店となりました。

社長自身も子供のころ電車に乗って友達と週末はお店に良くいってた記憶があるとのことでした。

その後、このデアイ商会がどのような道を進んできたのか?
出合社長は何故家業を継ぐと決めたのか?
どのような試練がまっていたのか?
探っていきたいと思います。

それでは、社長タイムズスタートです!




話を聞きたい!

社長継承そして、試練?!

どのようにそれを乗り越えたのか?

有限会社デアイ商会の現社長は、入社13年後の5年前に代表取締役社長に就任しました。
この時、父である前社長からの頼みで4月から経営を引き継ぎました。

引き継いだ時の業績は2億弱でしたが、その後、大きな取引先の一つであったスーパーとの取引が終了したのとコロナの影響もあり、業績は1億円台まで落ち込み、赤字となりました。

しかしこのとき、新しい取引先の一つができました。
ある展示会で取引先でもある全農チキンフーズの担当者様からのご紹介がきっかけとなりました。
それは、ある野球場での唐揚げの販売の提案をしてほしいとの相談でした。
社長は、「すぐにやります」とだけ答え、細かなことよりも、お客様の要望に対して素直に迅速に対応をされたそうです。

その際に、ただ単に美味しいだけの唐揚げを提案するのではなく、なにか新しい面白いものを提案したいと考えたそうです。
当時、ある野球選手がインタビューで答えていた、生まれ故郷の唐揚げの話を元に、その球団の選手にゆかりのある地元唐揚げのコラボ商品を企画提案をしてはどうかと思いつきました。
それを、先方もとても気に入っていただきやってみようということで、販売をしたところ大変な好評を得る結果となり、この企画は定番化されるまでになりました。

これをきっかけとして、あるスーパー様から焼き鳥専門ブースを作るので、焼鳥串を納品してもらえませんか?という話から始まりました。
最初3店舗から始まりましたが、現在は10店舗まで拡大しています。
また、この実績のおかげもあり、総菜と精肉コーナーも任されるようになりました。

しかし、会社を引き継いで2年目に新型コロナウイルスの流行により大打撃を受け、数千万円の赤字を出してしまいました。
この時は、とても困難な時期でしたが、百貨店や甲子園球場などの大手取引先との関係を維持し、スーパーへの営業も進めていましたが、成長は厳しいものでした。

しかし、そんな時でも「すぐやります」という迅速な対応を徹底したり、提案を受けてからの迅速な行動が評価され、大手との取引が拡大しました。
これにより、細かい対応が難しい場合もあるものの、大きな取引先との連携を深め、会社の安定と成長に繋がっています。
その結果、現在は新しい取引先を開拓し業績は徐々に回復し2億強まで成長させることができています。

話を聞きたい!

売上アップは奥様と従業員の力なんです!

営業マンを持たない独自のスタイルが強みでもあり弱みにもなる!

有限会社デアイ商会は、主に未加熱の焼き鳥串をデパ地下やスーパーに納品する事業を展開しています。
これに加え、唐揚げの製造も手がけ、たれ付けや粉付けの加工商品も提供しています。
特にスーパー向けには、原料である鶏肉そのものの営業とセットで串打ち商品を提供しており、このユニークなビジネスモデルにより、自社営業マンを持たない経営スタイルを実現しています。

会社は、従業員に適正な給与を支払い、将来のために価格の適正化を図ることで取引先からも支持を受けています。
商品の品質が高く、クレームがないことから、顧客からの評価も高いです。

温度管理においても、室温、肉の温度を厳格に管理し、熟練されたスタッフだと20秒に1本のペースで手作業で串を打つなど、技術力の高さを保っています。

これらの商品は百貨店にも納品されており、商品の重さもプラス2グラム以内に保たれるなど、品質管理が徹底されています。
また、会社は従業員の働きやすい環境作りにも力を入れており、2年前に社長の奥様が入社してからは、特に職場の雰囲気が向上しました。奥様の現場への参加が評価され、従業員の士気が向上し、自信を持って技術を伝えるようになりました。これにより、従業員のモチベーションが上がり、時給のアップも実現しています。

過去には工場長候補の不適切な行動が発覚したこともありましたが、これを乗り越え、女性従業員も働きやすい環境を維持することに成功しています。

話を聞きたい!

将来実現したいビジョン

有限会社デアイ商会の未来のビジョンと目標は、今後3〜5年で事業の多角化と市場拡大に焦点を当てることにあります。

特に「フライパンで焼いても美味しい焼き鳥」の商品は、すでに開発されており、これの認知度を高めることが重要な戦略の一つです。

この製品は、家庭で簡単に美味しい焼き鳥を楽しむことができるため、家庭料理市場での需要拡大が期待されています。

通販、自動販売機、店舗売りといった新たな販売チャネルを通じてこの製品を広める計画です。
また、店舗展開も積極的に進めることで、直接顧客に接触し、製品の魅力を直接伝える機会を増やします。

これらの目標を達成するために、会社は製品のマーケティング戦略を強化し、具体的なプロモーション活動や消費者とのエンゲージメントを計画しています。

具体的には、ソーシャルメディア、オンライン広告、地元イベントでのデモンストレーションなどを通じて、製品の特徴と利便性を強調します。さらに、既存の顧客ベースを活用して口コミを促進し、新しい顧客層に製品を紹介する戦略も実施しています。

デアイ商会はこれらの施策を通じて、フライパンで焼いても美味しい焼き鳥の認知度を高め、市場での位置づけを強化することを目指しています。

話を聞きたい!

デアイ商会の出合社長の思い!

命をいただくことの大切さを感じながら・・・・

有限会社デアイ商会は、一人ひとりが尊重され、成長できる職場環境を目指しています。
最近、知的障害の診断を受けた従業員も変わらず働き続けており、会社はそのような包摂的な環境を提供することに強くコミットしています。
この企業は「第二の学校」として、従業員が自分自身のために、また共に働く仲間のために成長し続けることができる場所であることを望んでいます。

過去2年間、採用活動に積極的に取り組んできましたが、応募が少ないという課題に直面しています。
それに対応するため、従業員との関わり方に重要な変化を加え、より支援的で開かれた職場環境を実現しています。
自分たちが作った商品が市場に出て、消費者に喜んでもらえることに大きな喜びを感じており、その感動を従業員自身も共有しています。

会社は、自らの手で営業活動を強化し、地域社会に深く根ざすことを目指しています。
その一環として、商品の配送効率を向上させるためにトラックの導入を計画しており、地元の子供たちにも「いいね!」と言ってもらえるような会社を目指しています。
また、従業員が安心して働けるよう、社会保険の完備や有給休暇の取得を可能にするなど、福利厚生の充実にも力を入れています。

デアイ商会は、目的を持って仕事に取り組める職場でありたいと願い、各個人が自己実現を図れるよう支援することで、持続可能な成長を目指しています。

私たちは、日常で「当たり前」とされることが実は当たり前ではないという認識を持っています。
特に食の安全と安心は、私たちが最も重視している点であり、消費者の皆様が安心して食べられるよう、日々努力を続けています。
私たちの業務は鳥の命を頂いている重大なものであり、その重さを理解し、誇りを持って日々の仕事に取り組んでいます。

鳥の命を扱う仕事は心身ともに厳しいものですが、この責任を真摯に受け止め、できる限りの高品質な商品を提供することに全力を尽くしています。
私たちが作る各商品には、安全でありながら美味しさも追求し、皆様に喜んでいただける品質を保証するための努力が込められています。

私たちは、この仕事に誇りを持ち、消費者の皆様に安全で質の高い食品を提供し続けることをお約束します。日々の食卓が少しでも豊かに、そして安心できるものであるように、デアイ商会はこれからも努力を重ねてまいります。

話を聞きたい!

会社情報

会社名略称. 有限会社デアイ商会
会社名 有限会社デアイ商会
理念・使命 企業理念
私たち有限会社デアイ商会は
愛と笑顔が溢れる彩りある食卓の提供を目指し、
全従業員の成長と物心両面の幸福の追求と、
生産者と食卓の架け橋として
日本の食文化を未来へ繋ぎます。

企業ビジョン
日本の食文化を未来へつなぐクオリティカンパニー

経営方針
ー 顧客への約束 ー
大切な人の笑顔を支えるパートナー

① 顧客があたりまえのように
安心して選んでもらえる商品を提供します

約束された安心と安全を提供することで、お客様が大切な家族や友人に食べてもらいたいと思い、あたりまえのように弊社の商品を手にとってもらえるように、日々衛生管理を徹底し、良い商品が生まれる上質な職場環境の中で、商品づくりに向き合える会社にします。

② 顧客に驚きと感動を提供します

鶏肉は鮮度が1番、鮮度を守るためにも徹底された温度管理と素早い加工技術が必須です。私たちは卓越した技術を磨き続け、お客様に鶏肉本来の美味しさを提供し、驚きと感動を実感してもらいます。

③ 生産者の想いを食卓へ届けます

生産者が思いを込めて育てたお肉や野菜を、我々の技術で素材の価値を最大限に引き出し商品化することで、日本の食文化を支える生産者と消費者を繋ぐ扉になります。
食は命の源、人は食べることで命を繋いでいます。食事という大切な時間をより幸福に過ごせるように、安心安全で美味しい食品を提供することで、愛と笑顔で彩る空間づくりのお手伝いします。

ー フィロソフィー ー
フィロソフィーとは、「有限会社デアイ商会社員としてふさわしい7つの行動規範」のことです。社員一人ひとりが7つのフィロソフィーを体現することを通じて、デアイ商会らしい文化がつくられます。この文化そのものが、お客様・社会に伝播し、目的・目標が達成される土壌が形成されていきます。

① 責任
「私達は責任と誇りを持ち、仕事に向き合います。」
自分達の作る商品に責任と誇りを持ち、常に安心安全な食品を作り続けます。

② 誠実
「私達は常に誠実な行動をします。」
お客様の要望に真摯に向き合い、満足していただけるクオリティの高い商品を提供します。

③ 協力
「私達はお互い協力し、ハイクオリティな商品を作るチームです。」
従業員が互いに思いやり、一丸となって最高の組織にします。

④ 卓越
「常に技術の向上を探求し、卓越します。」
常に向上心を持ち、最大限の努力で技術を高め続けます。

人材育成方針
■ 「良くなりたい」という気持ちと姿勢を大切にします 
■どうしたらできるかを一緒に考えます。
■向上心を持ち、チャレンジする人材に対しては全力で応援します。 
■問題の責任ではなく、仕事の責任を全うできる職場を目指します。
会社名 〒593-8307 大阪府堺市西区平岡町36-3
アクセスマップ 地図を開く
代表者名 代表取締役 出合 智貴

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採用定着士情報

今回の社長インタビューは下記の採用定着士が記載しました。
尚、ご興味がある際への当サイトからの連絡は採用定着士を通してお願いします。

事務所名 【インタビュアー 採用定着士 野田 亨】
住所 大阪府大阪市中央区内本町1-1-10五苑第二ビル3F
電話番号 0120-792-770
事務所HP https://h-around.com/
企業のセールスポイント 当社は、「採用」が変われば「企業」が変わる!をモットーに、
企業の人材採用力、人材定着力アップを支援する会社です。
当社クライアント様で、独自性を持ち、また将来に向けて前向きに
経営をされている会社様をご紹介いたします。
大切にしている考え方 「採用」が変われば「企業」が変わる!
事務所からのメッセージ 未来経営を始めると会社が加速し始めます!一緒に未来経営やりませんか?
保有資格 採用定着士

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採用定着士 野田の目!

出合社長はとてもやさしい社長だなと感じました。
それは、風貌もそうですが、話し方にもそれを感じました。

インタビューの中で、自社で働く中卒で入社した17歳の方の話をしてくれました。
その方は、いつも自身がないように感じていたそうです。
しかし、仕事は一生懸命に取り組み少しずつですが成長を感じているなあと思われたそうです。
出合社長は営業日記と交わしているそうで、その毎日のやり取りにも一喜一憂する葛藤があるのもわかっていたそうです。

ある日、地元の中学校から職場体験の相談があり1名の受け入れをされたそうですが、その担当を先ほど話してくれた17歳の方に任せるとしたそうです。
最初はできるかなあと心配そうだったそうです。
日誌には、今日ちゃんと教えることできたかな?とか、嫌になってないかな?体験に来てくれている中学生のことを気に掛けることばかりだったそうです。
そんなけなげに一生懸命に取り組むスタッフってすごくないですか?

私は、すごいと思いました。

現在は、働き場はいくらでもあります。
それでも、一生懸命に取り組む彼女の姿に私は多くのことを学んだ気がしました。

キット出合社長の周りには、社長と同じような心優しい方が集まってきて、会社もこれからさらに発展をされていくのだろうと感じました。

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